噂の真相

 「噂の真相」と言えば、アラーキーの写真に覆面座談会に田中康夫のPG日記などなどコーナー自体が記憶に残っている。残るというか、強烈だった。
 編集長の岡留氏が書いた『噂の真相』25年戦記を新幹線の中で一気に読んだ。
 もう、休刊でその雑誌が読めないのは残念だ。老衰期になる前にカッコよく去られると余計にその影を追ってしまう。下世話な雑誌にカッコよさなんて必要なんてなかったのではないか。
 勤勉な読者ではなかった。時々暇つぶしに買っただけだ。それに、別に記者になりたかったわけでもない。それでも何でもありのジャーナリズムを感じさせてくれた雑誌の裏側は、セピア色の写真の様に感じた。
 確かに休刊時だったのかもしれない。セピア色のジャーナリズムなんて誰も相手にしてくれなさそうだから。